琴音の煉瓦刻印発見録♪『太宰治記念館斜陽館、後編☆』五所川原市金木 [琴音の煉瓦刻印発見録♪]
『斜陽館の内側から煉瓦塀が見えないかなあ?』
そう思った私は、手に持つ小さな傘から零れた自分の肩に積もった雪を払いつつ、
引き戸をガララと開けるのでしたーーー
んじゃー斜陽館とつにゅーっす^^
アダルト料金は500円。
重文の見学料としちゃ、お手頃価格でありやすね☆
さてっとこのまま行きたいところっすが、
簡単にこの斜陽館のスペックをば^^
太宰のお父ちゃん・津島源右衛門が明治40年に建てた入母屋造りの木造二階建てのお屋敷っす。
え?入母屋(いりもや)って何かって?
簡単に言えば切妻の屋根を天辺に抱き、一階部位の屋根などは四方へと屋根が広がる建築かしら?
う~ん・・・これでも難しいって?
もっと簡単に言えば二階建てのお城の天守みたいな感じかなw
ではではおぼっちゃまだった幼少期の太宰が過ごした斜陽館へとレッツゴー☆
ん!?
え!?
いきなりのカウンターパンチを食らう私。
まるで教室のドアを開けたら黒板消しが降ってきたような衝動。
だって玄関の土間からしていきなりステーキ(煉瓦敷き)のお出迎えだったんだもん(*´д`*)
てっきり木造とか石とかタイル・・・だと思ってたからびっくらですよんw
早速入館券を買って見学開始!
案外、お客さんが多くてびっくりしたよ^^
さてと、
学校の渡り廊下かよ?ってくらい広くて長い土間からは仏間やお座敷など素敵な部屋が見えるのですが、
わたしっちの目的は『あくまでも煉瓦ちゃん』
それがーーー
摺りガラスの向こうに見えたよ^^
えっ!?
うわああ・・・まじか!
かっちょええじゃないのさ(*´д`*)
外から見た煉瓦壁はコーナーの矢絣と笠下のディンティル以外はいたってシンプルだったのに、
内っかわはもっとカッコいい・・・
雪でピントが合わないのが切ないけれど、
控え壁にもふんだんに焼き過ぎ煉瓦も使われて表に無い魅力的な景観んんっ(*´д`*)
帯鉄補強は後年に施されたのかな?
でもそれすらも色合いマッチしてて素敵かも☆
『中庭に出れる所はないのかな?もっと間近で見てみたい!』と、
色々屋内を探る旅がスタートっす^^
ふと、元・台所ってところに『煉瓦の釜』があるのに気づいたわたし。
むう・・・ちょっと後年にレプリカとして再現された感、満載だけれども
一応見ておかないとねw
おや?
でも焚口は本物っぽい気が。
煉瓦の平面が覗いているのでチェック!
う~ん・・・でもやっぱり再現したブツだろうなあ^^;
さてお次はーーー
厠跡にやってきやした^^
何と!ここも煉瓦積み(*´д`*)
長手面を上にしてるから刻印は無さそうだけれどもーーー
煉瓦の土間と壁の間にある石の表面には『怪しい紋様』が。
擦れていて判別がつかにゃいけれど、
もしこれが『鶴の丸紋』ならば津島家、つまりは太宰家の家紋の刻印なんだけどなあ(*´д`*)
さて一応、順路順に行きますよ。
土間を抜けて内扉を一旦抜けてみると煉瓦の柱がお出迎え(*´д`*)
そしてどうやら次は
『蔵』らしいです。
でも屋内だしー、内蔵ってことかな?
ぐはっ!
蔵の腰回りは煉瓦ちゃんじゃないのさっ!(*´д`*)
結構、太宰治のお父様って煉瓦好きだったんじゃないの???
この蔵の入り口にはタンポポマット(玄関マット)みたいに煉瓦敷きがありやした。
ここで初めて煉瓦敷きの中に
煉瓦の平面を見つけた(*´д`*)
念入りに刻印の有無を調べるんだけれど、それらしいものも無く意気消沈^^;
『うーん・・・そもそも刻印なんてあるのかな?』
『どこの工場で焼いた煉瓦なんだろ?』
・・・と、私の中で更に疑念が増すことに。
さてさて、
実は内蔵はこの先にもうひとつ存在するっす。
順路的にはそこまで行って折り返し、その後は木造家屋の一階二階のお座敷見学なんだけど、
そこには『煉瓦刻印の有無』についてのヒントがあったんす。
元・米蔵にして太宰家最大の内蔵の前まで来たら(内部は現在、太宰治に関する直筆ものなど展示品がわんさか。こことあともう一つの場所は撮影NG)
あらやだ。見慣れたと言うか懐かしいと言うか、
煉瓦マニアの入り口で必ずお目にかかるようなイギリス積みとフランドル積みの違いが展示されてたよw
そしてここにヒントがあった。
少し謎がとけたかもしんない。
結構がっつりと煉瓦刻印探しに没頭したのだけれど、中々それらしいものにも巡り合わなくて何故なんだろうと思ってたっすが、
ここにある斜陽館の煉瓦の説明版を見て自分なりに納得した。
私はてっきり、こんな立派なお屋敷だから近隣の煉瓦工場から特注品の煉瓦などを注文して使用したんだと思ってた。
でもどうやら『今現在の金木駅の裏手で焼かれた煉瓦』って言う記述を見て、
少なくとも『工場』じゃ無かったっぽいね。
簡単に言えば『この建物専用に一時的にもうけた煉瓦の窯場』で焼かれたものなんじゃないかと。
となるとーーー
わざわざ自前の煉瓦に社章などを施した刻印を打つ必要も無いわけない(会社や工場じゃないんだし)
職人印・製品番号やロッド番号的な刻印を施す必要もないしね^^;
そもそも一回限りの自前の煉瓦にブランドロゴを誇る意味も無いからね。
でもまああくまでも『推測の域』なんでご理解を。
もしかしたら刻印があるかもだかんねw
さてっと、この他にも煉瓦を探しに行こうず^^
とりあえず順路順に靴を脱いでお座敷へ。
すんごく床がピッカピカ!
観光客がひっきりなしに歩くから摩耗されて?
それとも手入れが良いからでしょうか?
何にしても素敵な床っす(*´д`*)
囲炉裏のあるところは天井やっぱし高っけーなあーって上を見上げていると、
足元にはこんなものが。
『床下収納庫』
思わず覗き込んでみれば
わふう~♪
煉瓦ちゃんじゃないのさあ(*´д`*)
やっぱり太宰さんのお父ちゃんは煉瓦好きだよね?
だって煉瓦塀に建物の腰回りに床下まで煉瓦びっしりだものお☆
長~い素敵な廊下を行けば、窓越しに内蔵の外側部位が見えました。
ん~でもやっぱり外に出られなそう^^;
さてさて二階へれっつごー^^
ワオ!
一階と違って様式なのね!?
なんて素敵な意匠なんだろう・・・
父ちゃんの趣味マジイケてる!
二階の窓からは裏手側になるのかな?
そこにも太宰家を取り囲む立派な煉瓦ちゃんが高いところから俯瞰できたの
一階の屋根には煉瓦使用の煙突・・・かな?
この下は台所付近だと思うし排煙のちっちゃな煙突さんだったのかも^^
本当はさ?
魅力的な洋間や和室なんかもたくさんあったんだよ?
でもね、
やっぱり煉瓦塀を窓越しに見ちゃったんだw
結局、内側から素敵な煉瓦塀を間近に見ることは叶わずに見学を終えた私。
退館しても覗けそうな煉瓦部位は時間の許す限り見て回っちゃったw(これは建物表面の腰回り煉瓦の床下通気口部分。ロングレンジ撮影)
所要時間1時間くらいって言ってたけれど、もっともっと見て回った気がするっす^^
さて後は今日の宿(弘前の東横イン)に帰るのみなんだけどおーーー
列車を待つ間に金木駅二階にあるレストランで遅めの昼食っす^^
駅前ののぼりに謳ってた『名物しじみラーメン』も気になったけれど、
体が熱々の食べ物を欲してたから『鍋焼きうどん』を所望っす(*´д`*)ウメー!
リンゴ餃子も一緒に食べてみたぞい!
リンゴのみじん切りが入ってるのかな?
食べた感じだと炒めたみじんリンゴちゃんが入ってるんじゃないかなあとは思うっす。
ほんのり甘い感じで味的にライトな感じ。
たくさん食べれちゃうような餃子だったよ^^
さあさあ、帰りの列車がこれまた素敵だったんですよ^^
本当ならこれにて太宰治記念館斜陽館編は幕を閉じようと思ってたのだけれども、
タイミングよく帰路にやってきた列車は『津軽鉄道・ストーブ列車』だったんだよ(*´д`*)
乗り鉄でもないんだけれど、記憶のどこかにこんな列車があるとは聞いていました。
今まさにそれに乗れちゃうのだ☆
早速乗り込めばーーー
乗り込むと・・・
うは!
イカくせえええええええええw
なんともはや。
実は車内販売でスルメイカを販売してて、
お客さんがご購入を決めたらストーブで炙って提供してくれるの^^
津軽平野を車窓に見受けながらゴトゴトゆらゆらのんびりと、
炙ったスルメを噛み噛み味わい、
お酒も味わえると言う、
まさにのん兵衛御用達最強観光列車だった訳であるっすw
私は食べたばっかでスルメも日本酒も遠慮しちゃったけどさ?
それでもお酒は頂かないとね(*´д`*)
7時間強駆けてここまで来たけれど、それに見合うとっても素敵な旅路。
そんな風に思えました^^
お薦めはやっぱり冬。
ぜひどうでしょうか?
素敵な煉瓦と景色とお酒と情緒がきっと待ってますよ☆(*´艸`*)
ではではまた今度っす(*´д`*)