琴音の煉瓦刻印発見録♪『富山県・入善町の煉瓦たち☆』旧黒部川第二電力発電所ほか [琴音の煉瓦刻印発見録♪]
『見渡す限り田園の水鏡』
時期が田植え時期だったこともあり水田と言う名の湖が延々と広がる場所でしたよそこは^^
それが突如として丘を作り、
そしてその向こうには富山の険しい山々が私を見下ろしていたのです。
ここは歩って面白かったっす。
ではではスタートっす☆
因みに田園風景は一切画像で出てきません(にっこり)
やって来たのは富山県の入善駅。
わたしっちの今日の目的は、ここから数キロの場所。
せっかくなんで、まずは駅周りをブラリしてみたよ^^
駅を降り立ったと同時にニョッキリ見えた煙突にさっそく惹かれて行って見たっす。
見た感じ煙突も建物も超ふるそー^^
煙突はコンクリかな?
お風呂屋さんとか???
もっと近づいて見るとーーー
ぐおおおおーー!
ボイラー的な場所は煉瓦ちゃんやんけえー(*´д`*
)
見るからに今現在は使ってなさげ。
でもワクワクするっすね(*´д`*)
赤煉瓦だけかと思ったけれど耐火煉瓦もあたりに散らばってました。
いったい・・・ここは何ぞや?と、建物を回り込むとーーー
どうやら『丸善醤油さん』の建物みたい。
創業大正15年の丸善醤油㈱とのこと。
恐らく当時のボイラー的なものなんでしょうね^^
お醤油の生成には『高圧蒸気で蒸す』と言う工程が必須。
昔は薪をくべてたんだろうなあー(*´д`*)
さて思わぬ出会いにウキウキ。
とは言えここで少しどうしようか迷った私。
なんでかってーと、
目的の場所まで歩いても行けそうだけれども雨が降ってきたら嫌だなあ・・・と思ったから^^;
結局たくしーのパワーを借りることにしやしたw
運賃としては2500円くらい?
10分くらいでーーー
無事とうちゃくう^^
今回訪れたのは『下山芸術の森』と言う美術館っす。
・・・え?
美術館とかアンタに似合わねーよ?ってw
まあ~行けばすぐ分かるさ何事も(勿体ぶり
何あれ???
何か変なオブジェ?が早速お出迎え。
こっちはときたら、
せっかくご丁寧に何なのか?を解説してくれるパネルがあったものの・・・
擦れて全然読めません^^;
とは言え分かる人にはすぐ分かるブツですよねこれw
さあ~もっと先に進みましょうず。
答えはすぐそこですから☆
入り口から歩いて75歩目で見えてきたのはドーン!
煉瓦の建物っす(*´д`*)きたー!
もっと近づいてみよ!
エントランス的な場所を降りて近づいたそれは、
かくも立派な煉瓦建造物でしたっす☆
その前にはオブジェっぽくこの建物で使用されていたものも並んでた。
エントランスの足元も煉瓦っぽかったので見てみたけど、たぶんこれはイマドキ煉瓦ちゃん。
でも建物の外壁煉瓦は見ても触ってもイギリス積みの古煉瓦と分かる代物っす(*´д`*)
さてこの建物は何なのか?って言いますと(勿体ぶり)
『旧黒部川第二電力発電所』と言う、
水力発電所の建物だったものっす^^
竣工1926年(大正15年)
本当なら・・・
近年に取り壊しが予定されていたんすが、
元所有者である北電(北陸電力)さんのご厚意により入善町が譲り受け、
美術館として生まれ変わった建物なんですぜ☆
いいよね・・・こういう古きをただ壊すだけでなく再利用する試みって^^
廃墟マニアのお兄ちゃんは『廃墟の滅びの美学』が良いって言ってたけれど、
私は逆だね。逆っすね!
リサイクルだとゴミを形を変えて再利用ってイメージだから嫌。
そう、言うなれば『リユース』かな^^
『昔あったそのままをまた別の目的で再利用する』
素敵やん(*´д`*)
さてせっかくなんで刻印も探したよ。
・・・つってもおー
鉄道系煉瓦橋梁と並んで、
煉瓦の平面をとことん見せない鉄壁なガード・・・
全くもって刻印のコの字も無かったっすw
(※ 北陸はある意味関西圏の流れを持つので、関東煉瓦のように煉瓦の平面ではなく、関西系煉瓦のように小口面にも刻印があることもあるから小口面も見たけれど無かったかな^^;)
さてと美術館の入り口があるけれど美術には用事無し。
その脇の階段を昇って行きますよん^^
ここはブラタモリで言えば『へり』って奴っす。
でも『断層』じゃないよ??
なぜ急に田園地帯がかくも急に丘を作っているかと言えばーーー
ここらへんは川が年月を経て削り造り出した
『河岸段丘』だからなの^^
田園地帯は川が土砂を運び創り出した扇状地だったんすよ。
んでもって、
この河岸段丘の落差を利用した水力発電所ってのは日本では結構稀な建物なんだそうっす。
ほぼ平地のちょっとした崖。
普通ならもっと落差のある場所でタービンまわした方が効率が良いはずです。
だから多分、それを補うくらい立山からもらい受ける豊富な水量があったからこそーーーなんでしょうね^^
導水管、すごく・・・おおきいです(*´д`*)ヤダー
さてやっとこさ登頂するとーーー
なんか立派なタワーが建ってたので思わず登ってみたっす^^
天気が良ければもっと映えるんだろうなあ~^^
さて見下ろした先には煉瓦造りの別棟が真下にあったよ!
(勿体ぶり)
では早速いってみようず(*´д`*)
あらやだ。こじんまりだけど素敵な煉瓦ちゃん建屋(*´д`*)
丸窓は当時からなのかな?
煉瓦外壁は大正期だけあってイギリス積み。
入り口から覗き込むと中には『喫茶室HABA』って書いてあったっす。
さて勿体ぶらないでココが何なのかを説明せねばならないっすね^^
ここも当然旧黒部川第二発電所の建物だったもの。
元々は水槽上屋と言う引き込んだ水を集積する場所に建てられた建物だった訳っす。
ここから導水管を通して下にある発電所へと水を送ってたってことなの。
その建物もまた今では喫茶室として『リユース』してるってことなのよ☆
すぐ脇にはたっぷりと水を蓄えて流れる用水路もあったよ(*´д`*)
さてと大好きな刻印探しは鉄壁のガードで成果なしw
下界へと戻りやしょう^^;
下へ戻ると横には現役の『黒東第三発電所』がありやした。
ここは建設にあたって、先代の発電所になるべく近づけるようにしたんだとか。
残念ながら今基準じゃ煉瓦を積むのは無理なので煉瓦タイルなんだけど、
先代と同じ煉瓦の色合いに似せたものを採用したいってことで、
何度も何度も試験したそう。
しかもーーー
色が似てるから即採用ってだけじゃなく、経年による煉瓦の色落ちと言うかその風合いを見定めてまでタイル選びしたんだって(時間かかるよ?マジで)
正直、わたしってば古煉瓦以外のイマドキ煉瓦には興味ない。
ましてや煉瓦タイルなんてもってのほか。
だけど、ここまで現状の物で先代の建物になるべく近づけたいんだって言うその気概(熱いハート)には頭が上がらない!
と言うか愛されてるよね!素敵だよここ。
来てよかった^^
---さて一通り見終えて駅に戻ることになった。
でもバスも無いし結局帰りは歩いて駅まで戻ったよw
んー・・・戻ってきたのは良いのだけれどおー
次の電車まで1時間近くもあったとです^^;
だったらばと言うことで、ブラブラ散策することにしたっす(駅前に酒屋さんがあるから購入して飲んで待っててもいいんだけれど、
何かまだまだありそうな感じだったしね☆)
そしたらこれが大正解だったす^^
入善に来た時にブラブラした際、丸善醤油さんの煙突や煉瓦ボイラーに出逢ったんだけど、
その通り道のもうひとつかふたつ隔てた小道に入り込んだ私。
そこには見た目真新しくも感じる『ちとせ』って言うお店があったとです。
ぶっちゃけ『煉瓦とか古めかしい建物でもなんでもないやー!パス!!!』ってスルーしかけたんすが、
が!!!
でもどう見てもお勝手口の敷煉瓦に目が行ってしまったのよん^^;
だって古そうじゃん!
開店前?だし、お店の人もいなそうだし、ちょっとじっくり見てみようかな~と覗き込んだの。
するとーーーーーー
え!?
何この屋号の山に石の刻印は!!??
初めてみりゅうう!
こっちは『レ』かな?
こっちは『フ』かな!?
こっちにも『レ』???
これに至っては讃岐煉瓦みたいな『ひし形、もしくは井形』の刻印まであるじゃないのさあああ!(しかも刻印二重押し)
まさかの出会いにビックリ^^;
そのどれもがどこの煉瓦工場なのかは不明なんだけれども、ブラブラして良かったw
いったい・・・この『ちとせ』さんって何なのよ・・・
居酒屋っぽくも見えるけど何???
ーーーって調べてみたところ、
『ちとせ旅館』と言う和風旅館でした(居酒屋かと思ってたよ!)
でも経営者さんが陶芸家?
なるほど、アンティーク煉瓦もプロデュースしちゃうかもね?
とは言え入善に来て煉瓦刻印が見られて私ってば満足っす(*´д`*)
さあ~あとは位置ゲーしながら富山駅へ。
後はここから新幹線で帰宅するのみ。
でもせっかくなんで富山の料理を電車までの待合の時間で食べたっすよ^^
白エビに~
ホタルイカの黒墨あえに~
沖漬けに~と、地元っぽいの食べました(あとはホタルイカの刺身とか。本当は白エビの丼とか食べようかと思ったけど高いんだもんw)
でも富山はヤバいね!
だって酒のつまみが旨すぎるw
(帰りは泥酔♪)
次回は福島県いわき市での煉瓦との巡り合いだすうー☆