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琴音の煉瓦刻印発見録♪『耐火煉瓦、東のメッカ?いわき市へ』 [琴音の煉瓦刻印発見録♪]

『煉瓦にもジャンルがあるっす』

 

 大きく二つに分けるなら建築用煉瓦として『赤煉瓦』

 そして、

 その赤煉瓦よりも耐火性を重視し、より高熱に耐えうる為に焼かれた煉瓦『白煉瓦』

 

 白煉瓦、つまりは『耐火煉瓦』って呼ばれるものっす。

 

 白煉瓦先輩は主に工業用の『炉材』として使われてきました。

 溶鉱炉などの耐熱性外壁内壁としてが主なとこかなあ^^

 

 簡単にイメージしてもらうなら皿や陶器を焼いたりする登り窯の窯に使用されたり、

 今ならピザ窯なんかにも使われたりとかかな。

 

 その歴史は『日本産に限定すると赤煉瓦よりも白煉瓦の方が歴史が古かったりする』の。

 まあ~語っちゃうと長くなっちゃうので割愛w

(※韮山反射炉など幕末に大砲の砲身の鋳造が必須な時代に赤煉瓦よりも先に白煉瓦が日本で造られた)

 

 さて前口上(アバン)はこれくらいで。

 

 いつものようにスマフォの位置ゲーの為にダラダラと遠出したら煉瓦に出逢っちゃったってお話でやんす^^

琴音の煉瓦刻印発見録♪『いわき市磐梯シャモット』ブログ用.jpg

DSCF4955.jpg

 いつものようにお約束でしょうか。

『レキシトコネクト』『駅メモ(ステーションメモリーズ)』の育成を兼ねて遠出したっす^^

 

 今回目指したのは『福島県』

 も~お兄ちゃんや夕実っちとも何度も出かけてるんだけれども、

 磐越東線(郡山~いわき)って路線に乗ったことが無かったの(会津~郡山の磐越西線は煉瓦絡みで何度もお世話になってまーす☆)

 

 だもんで、

 今回は煉瓦目的ではなく『ゲームの為だけに福島県の路線制覇の旅』に出かけたのだあw

 このブログ的にあるまじき行為っすよねw

 

 さてと、

 延々と常磐線に乗ってたら福島県は『いわき市』に到着っす。

 後は、ここから初乗車の磐越東線に乗り込めばいいわけなんだけどお・・・

 これもローカル路線お約束でしょうか。

 次の電車までの乗り継ぎ約一時間のインターバルの壁が降りかかりやした^^;

 

 じゃあ・・・飯でも食って暇つぶし・・・

 

 とはいかないのが私っち!

『ならば煉瓦を探すのが自明の理』っすよね?w

 

 いわき市・・・煉瓦・・・いわき市・・・

 ・・・ん?

 あれ?

 

 そう言えば~

 過去に煉瓦で調べ物をしていて『いわき市』に何度か触れたことを思い出した私っち。

 

 そう、このいわき市は『煉瓦にも深いかかわりのある街』だと言うことを思い出したの^^

 

『煉瓦にも一大生産地』ってものが存在します。

 東西、日本を分けるとするならばーーー

 

 赤レンガで言うなれば関東は荒川流域などの赤煉瓦中小工場群や日本煉瓦製造㈱など埼玉がかつてのメッカでした。

(※生産量・歴史的には北海道の江別も勿論)

 

 片や西は

 愛知の碧南・安城など、

 大阪の岸和田や貝塚・泉佐野、

 その後、年代を追って広島の吉名の煉瓦工場たち、

 福岡県などにも古くから数多く煉瓦工場があったとです。

 

 じゃあ~『白煉瓦は?』と言うと、

 西は岡山備前でしょうか(岐阜も侮れない)

 

 だったら東日本の耐火煉瓦のメッカは???

 と、ゆーとーーー

 これがまたこの『いわき市』だったのね^^

(異論は当然認めます☆)

 

 ーーー早速、

 スマフォ片手にいくつか煉瓦絡みの情報を検索した私っち。

 するとーーー

磐城シャモット周辺.jpg

 駅からそう遠くない場所に『㈱磐城シャモット本社』って地図に表示されたの。

 

 それはこのいわき駅の目の前にある『磐城平城跡地』の裏手の丘、

 つまりは丹後沢公園の向こうにあるみたい。

 

 お城跡だっつーのに、位置ゲーレキシトコネクトには登録されてないじゃないかあー・・・^^;

 

 まあそれは置いておいてだよ!

 

 なぜ煉瓦検索で『シャモット』って単語がヒットしたのかを説明せねばいけませんな^^

 

 それは耐火煉瓦の材料こそがシャモットと呼ばれていたからなんすよ☆

 簡単に言えば生粘土を焼いて硬質化させてから砕いたもの?でせうか^^

 

 つまりは耐火煉瓦の工場がすぐそこ、お城跡にあるっつー訳ですよ先生(*´д`*)

 じゃあー行くっきゃないよね?

 

 本当ならばこの磐城シャモット本社の更に先に本工場があるんだけれどもー

 時間的に余裕なし。

 でも本社でも『なにか古い煉瓦とか使われてるんじゃね?』と思って磐城シャモット本社を目指すことにしやしたよん^^

 

 ---歩くこと数分

DSCF4958.jpg

 今では公園として整備された磐城平城跡に到着う^^

 北側のお堀(濠)はそのまま使われてるのかな?

 

 遊歩道を歩いてこの付近にあるだろう磐城シャモット本社の玄関口を探す。

 

 探す・・・

 探す・・・

 え?

 あれ!?

 どこだよ!磐城シャモット本社^^;

 それっぽい敷地が高台にあるんだけれど、入り口っぽいところが全然見当たらない・・・(なんでよ?)

 

 もうすぐグルっと一周しちゃうぞ?と焦りを感じた頃、

 それっぽいのが見つかりやした!

DSCF4959.jpg

DSCF4960.jpg

 一見・・・デイサービスセンターの門構え・・・

 

 だ・け・ど!!

DSCF4961.jpg

 門にこっそり『㈱磐城シャモット煉瓦製造所』って書いてあったあああああ(*´д`*)

 

 表札の名前は後程出てきますので割愛。

 

 せっかくなんで入れるところまではいってみようっす^^

 するとーーー

DSCF4962.jpg

 庭先に『ひし形にK』の刻印の入った耐火煉瓦がゴロリ。

 

 

DSCF4963.jpg

DSCF4964.jpg

 足元を見やれば『7の刻印を打つ異形煉瓦』が!

 

DSCF4965.jpg

 入り口付近の建物には赤煉瓦とはちょっと違う煉瓦で積まれた・・・えっと・・・ナニコレ^^;

 

DSCF4966.jpg

DSCF4967.jpg

 本社とは言え、やっぱり何かしら煉瓦ちゃんがありやしたね(ブロック塀の透かしにも何故か煉瓦が置いてある。しかも全部に)

 

 流石にこの先までは踏み込めないのでここまで。

 

 さてと、一応、磐城シャモットの説明をしませんといけないよね当然。

磐城シャモット.jpg

 創業は昭和3年。所主『堅田さんが起こした耐火煉瓦工場』でやんす^^

 

 さてこれを見て欲しいっす。

旧・平町(磐城駅前付近).jpg

 これは明治40年頃のいわき駅周辺の地図っす。

 よく見ると煉瓦工場の記号が一杯でしょ?

 

 こっちも見てね↓

名称未設定 4.jpg

 これはその当時のこの付近の概略地図。

 もっと拡大してみるとおーーー

 

5.jpg

 読みにくいだろうけれど、耐火煉瓦工場ってのが駅の近くにドーンとあったの^^

 

 なぜこんなにも『いわきに煉瓦工場が存在していたのか?』

 

 あたしがかつての煉瓦工場のメッカって揶揄したのかを説明しようと思うっす^^

 

 元々の流れは白煉瓦工場の代名詞とも言える品川白煉瓦が、この地を選んで支工場を設立したから。

 いわき湯本工場・いわき小名浜工場・赤井分工場など。

 

 それには理由があって、元々この磐城一体には煉瓦を得るには最高で良質な粘土層があるのが知られていたからなの(常磐夾炭層)

 

 んでもってこれがもう一つの決め手かな?

 

 磐城から茨城にかけて、この一帯は優良な炭田、もしくは炭鉱が多かったんすよ。

 

 つまり、煉瓦を得得る為に必要な火力・素材がここには集中していたってこと。

 港湾も近く、常磐線と言う陸路もあった。

 だから数多く煉瓦工場がこの地に存在したって訳なんす(めっちゃ端折って説明してるけどねw)

 

 その流れを今も汲むのが磐城シャモットさんなのかもしんないね^^

 

 さてさて、この後は駅前に戻って電車を待とうと思っていたんすがーーー

 

 

DSCF4968.jpg

 なんか磐城シャモット本社さんの隣の物件が気になってしまったので寄り道。

 

 うがあ・・・

 だってこんな立派な門構えのお家が『売地』ですよ?

 しかも古そう!

 気にならない訳ないじゃん(*´д`*)

 

 私の今までの経験上、

『煉瓦工場隣接地の物件には煉瓦工場絡みのブツがある』なんすよ。

 

 例えば工場主の住まい跡やその親戚の家、

 もしくは従業員の長屋とか、

 そうでなくても煉瓦工場と何かしらの縁があるとかね?

(もっと言えば、隣接の煉瓦工場から廃煉瓦を頂いて庭や塀に流用してたりとかさ)

 

 ダメで元々、探ってみることに。

 だって、今回はゲーム主体でいわき市まで来たんだしねw

 煉瓦のれの字でも見つかれば御の字ラッキーっす☆

 

 するとだよ!

DSCF4969.jpg

DSCF4970.jpg

 売り物件であるこの立派な旧家屋の板塀や庭先に怪しいものがチラホラと来たもんだ!!!(*´д`*)

 

 そしてこのお家の塀伝いに進むとそれはあった!

DSCF4971.jpg

 いつの間にか板塀が石塀に変わり、

 その端(はた)に煉瓦が無造作に積まれていたんす。

 

 それは赤に白にと様々。

 私は思わず手に取った。

DSCF4972.jpg

 NYK?

 耐火煉瓦なのは間違いないっすけど(赤レンガより寸法が大きい)

 どこの耐火煉瓦なんだろ?(恐らく近年に廃業した旧・中村窯業㈱。テクノ窯工。昭和8年設立)

 

 混じってる赤煉瓦に刻印は無いの?とひっぺがえすも見つからず。

 

 だけどもう一個、耐火煉瓦に別メーカーさんの刻印を見つけたっす。

DSCF4973.jpg

 !?

 しょうわようぎょう!!??

 

 これはレアもの引いた?かもしんない(*´д`*)

 だって昭和窯業と言ったら北海道の煉瓦工場でも老舗だものお☆

 ん~・・・でも何でこんなとこに???

 

 だからちょっと調べてみやした。

 するとーーー

福島県・昭和窯業.jpg

 いわき市にも昭和窯業㈱が存在してたのね^^;

(恐らく内郷駅の辺り)

 多分、北海道の昭和窯業さんとは別なんだと思うっす。

 

 そして今回、何となく立ち寄って色々と知ったわけなんすが、

 その過程でぇ~、いわき市にも赤煉瓦物件が存在することが分かったっス^^

 今日は時間が無いから行かないけれど、今度はお兄ちゃんを誘って再訪しようかと思いやす☆

 

 さて駅に戻ってきた私は・・・

DSCF4956.jpg

 何だかんだでまだ次の電車まで20分も時間的猶予があると知る(ほんとに今までのお話は駅チカ煉瓦物件だった訳だわさw)

 っつーことで遅めのランチ(*´д`*)

 

 半田屋さんって前から気になってたんだけど、

DSCF4957.jpg

 いいね!このお店♪

 値段もリーズナブル!

 バラエティーに富んだおかずを自分好みにチョイスしてマイ定食を自分で作るシステム大好きだお(*´д`*)マタコヨウ!

 

 さて今回は自分としては苦手な部類の耐火煉瓦の小話でしたがいかがでしたでしょうか?

 

 私的には、ふらりと寄ったひとつの駅でも煉瓦目線からその土地の歴史を垣間見れるんだから、やっぱ楽しい趣味ですなw

 

 次回もまたゲームで途中下車した煉瓦話になるでしょう。

 んじゃ、またねー(*´д`*)

 



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