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琴音の煉瓦刻印発見録☆『福岡・久留米市、遥拝台』 [琴音の煉瓦刻印発見録♪]

『宮城遥拝』

 

 煉瓦の塔を登り詰めた私の目の前に現れたのは宮城遥拝と刻まれた石碑だった。

 

『宮城』と書いて『キュウジョウ』

 これはかつて明治中期に使われていた皇居の呼び名。

 

 そして『遥拝(ようはい)』

 これは遠方(東方)の地に向かって拝むこと。

 

 柳川市の煉瓦を見届けた私は、そこからそう遠くない久留米市の小さな丘の森の奥へとやってきました。

 勿論、煉瓦構造物を追ってです。

 

 見上げたそれは今までにあまり見たことの無い造形でしたよ^^

 ではではスタートっす☆

琴音の煉瓦刻印発見録☆『福岡県久留米市・遥拝台ほか.jpg

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 やって来たのは久留米競輪。

 ・・・っつってもぉ~

 ここには用事がございませんw

 

 わたしっちが用があるのはーーー

 

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 その久留米競輪の裏手に広がる小さな丘っす^^

 臨時駐車場脇を通っていざ!森の奥へ!

 

 途中、左手に折れる登り道があったっす。

 そこに私は足を踏み入れた。

 

 すると鬱蒼とした木々の向こうに何かが見えてきた!

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 うおおおおおおおーーーっ!

 ここっすよ!

 これっすよ!

 今まで煉瓦構造物を調べてきた中で、

『是非一度行っておきたいって場所リスト』ってのを常々メモ帳に書き記していたんすが、

 その中の一つにようやく出会うことができやした(*´д`*)

 

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 まずはじっくり見やしょう(*´д`*)

 

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 積み方は上から下まで小口積み。

 

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 そして何と言ってもこの湾曲!!!

 少しオーバーではあるっすが、まるで日本のお城の

『武者返し』のような素敵な反り具合(*´д`*)

 森に佇む灯台のようなそのフォルムにまずは感動っす☆

 えっ!?なぜ感動かだって?

 煉瓦を弓なりに綺麗に積み上げるって結構大変よ?

 ただ積み上げるだけだと外面はボコボコになるはず。

 たぶん、ひとつひとつの煉瓦が特注であり湾曲したように積み上げているんだと思うの。

 それだけ手をかけた代物だと言うことが伝わってくるっすよね^^

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 上部はどうでしょう?

 特に意匠も装飾もない小口の段々っす。

 

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 裏手側に回り込めば入り口がありやした。

 これはもう行くっきゃナイトっすよね^^

 

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 入り口上部は煉瓦の平面バリバリ。

 というか、いつか落ちてきそうで怖い(といってもトンネル構造の力学もあるので落ちないけど)

 

 さて中はと言うとーーー

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 敷き煉瓦ちゃんは全部煉瓦の平面剥き出し(*´д`*)

 

 当然やっぱり刻印探しっすよね!

 私の見込みだと久留米市のご近所にあった荒木の煉瓦とか大牟田の煉瓦じゃないかとふんでるんすが・・・

 

 刻印らしきものは無かったっす( ノД`)シクシク…

 

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 ・・・どうやら上れそう?

 その階段もまた平面剥き出しなのでチェックしつつも登って行くことに^^

 

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 うわあ~雰囲気あるなあ~♪

 

 とっても狭い空間なんだけれども、

 まるで西洋の城壁の中を登って行ってるみたい(*´д`*)(中々、総煉瓦造りのらせん階段を上るってのは日常では無い経験っすよね?)

 

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 途中に小窓が。

 見上げた時はそうたいした高さでは無いと思ってたけれど、案外高く感じた。

 

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 小窓の縁には煉瓦に英文字が刻まれていたっす。

 最初は『なんだー、ここに来た悪い人が悪戯で彫り込んでったな~^^;』って思ったんす。・・・ヤンキーさんとかねw

 

 ・・・ん?

 でもそれにしちゃー結構、左右対称で綺麗にイタズラ書き(彫り)したもんだとも思った。

(イタズラにしちゃ綺麗だよね?)

  

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 さあようやく頂上。

 

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 ここが私が出てきたところ。

 その開口部もまた煉瓦積み。

 

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 辺りを見回せば、360度コンクリの低い手すりが備わってやした(もしかしたらばこの内部もレンガ?)

 

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 自分が抜けてきた開口部の天辺には何か石碑がありゅ!

 

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 ???

 えっと・・・篆書かな?これ。

 最初は何て書いてあるのか分からなかったっす^^;

 

 古文の授業や通ってた習字の授業で見たような字だなあ~~とは思ったけれど、もっと勉強しておくべきだったかもっす^^;

 

 さて、一通り謎も深まって来たところで

 この怪しげな煉瓦構造物について紐解いていくことにしようず^^

 

 まずはこの地図を↓

久留米市史・昭和3年の地図.jpg

 これは昭和3年のこの地域の地図(矢印が今いる場所)

 

久留米都市計画街路決定ノ件・国分周囲地図.jpg

 見にくいのでもっと綺麗な地図はこっち。

 よく見るとご近所に広大であからさまに怪しい区画が存在するでしょ?(池じゃないよ?もっと下の方)

 

 歩兵とか色々記述されてるでしょ^^

 

 そう、実はこの久留米は明治の時代に陸軍の連隊が置かれた地域でもありました。

 簡単に説明すれば今の自衛隊が居を構えていたと思ってもらえればいいかなあ(違うけどねw)

 

 久留米連隊が発足したのは明治36年。

 列強支配が強まるご時世、日本もまた隣国の防衛手段として各地に連隊を置いたのです。

 

 ここは特に出征の足掛かりになる場所でもありました。

 ここから飛び立った兵士がその後どうなったか?

 それは戦争の歴史を知るものならばどれだけ多くの犠牲者がいただろうか語るまでも無いでしょう。

 

 昭和17年。

 その戦没者や不慮の事故にあった兵学の生徒たちを慰霊するために、

 新たに陸軍墓地が建設されました。

 それが今現在の久留米競輪場含めたこの界隈でした。

 

 その中の施設の名残がこの森の片隅に立つ煉瓦の塔。

 名前は『遥拝台』なんす。

 

 この施設の意味合いは、恐らく当時の天皇陛下への礼拝だと思うっす。

 当時、絶対的神である陛下のお住まいの皇居へと向かって、ここから戦死者の鎮魂の祈りをささげた・・・んじゃないかなあ。

 だからこそ、しっかりとした煉瓦造りなのでは?

(※昔の煉瓦の戦争遺構は割と目地とか粗雑なことが多い。要塞や防壁等にかっこつける必要ないしね。

 守ってなんぼだったし)

 

 さてっと、一通り見たので戻ることに。

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(※競輪場もここから見えるよ^^)

 

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 塔内部のアーチのある部位は何に使われていたんだろ?

 

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 悲しいかな、神聖な場所であったにもかかわらず現状はこんな感じだったりする・・・^^;

 

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 残念ながら刻印は無し。

 ただし、それっぽいのならいくつか存在。

 根気があれば・・・見つけたかもねw

 

 さて、ここに来たなら『ワンセットでここも見なきゃ』と言う場所があるらしい。

 それはここからめっさご近所。

 せっかくなんで行きやしょうず(*´д`*)

 

 

 ---歩くこと1分(すぐ横ですw)

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 なんかメッチャ素敵な場所に来たんだけど(*´д`*)

 

 ここは『円形野外講堂』と言う、

 軍事従事者たちへの慰労のコンサートを開くために造られたんだとか^^

 

 残念ながらココは立ち入り禁止なので、わたしっちの光学50倍ズームが火を噴くぞいw

 

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 ん?

 あれ???

 何か客席に当たる場所の土台とか煉瓦っぽくね?

 

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 ステージ中央の舞台にある扁額は『養其神』かな?

 意味は何だろ???

 誰かおせーてw

 

 ステージ外周の小道を進めば、舞台裏側も見えてくることに。

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 んっ!?

 

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 おおっ!?

 

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 ええっ!?

 

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 表側からはコンクリの冷たいステージだなあと思っていたっすが、

 裏手側に回り込んで覗けば、コンクリの解れた部位も含めて煉瓦っぽい構造物じゃないのさ!(*´д`*)

 

 ・・・う~ん、でもー

 でもでもでもー・・・

 随分と白っちー、白華した煉瓦だよねこれ?^^

 

 コレってもしかして赤煉瓦でも白煉瓦でもない別なもの?

 

 そこでお兄ちゃんたちと煉瓦巡りした経験を思い出すわたし。

 そう言えばーーー

 関西以西には特に『鉱滓煉瓦とかカラミ煉瓦みたいな鉱物生成時の不要不純物で煉瓦状に作り上げた煉瓦』の建物が沢山あったじゃん!

 

 ---もしかしてこの煉瓦に似てるようなブツもソレかな?

 

 色々調べていくと、どうやら鉱滓でもカラミでも無いみたい。

 幾つかの記述を見た限り、

『コンクリートがらで再利用したもの』らしい。

 

 がらって何やん?

 

 それは鉱滓煉瓦やカラミ煉瓦と同様、

 コンクリート製造工程の際に出たコンクリブロックくずなどのリサイクル煉瓦ちゃんなんだってさ^^

 

 屑も砕いて成型し直せば安価で使える建築材に成りえたってことっすよね~^^

 

 とは言え慰問用コンサート会場の煉瓦はコンクリの屑煉瓦で、遥拝台は立派な純正赤煉瓦。

 この差に当時の時代背景が見えてくるのも面白いですよね^^

 

 ・・・おお~っと、

 そろそろ帰らないと東京行の新幹線に乗り遅れちゃうだわさw

 せっかくの九州旅行でしたが煉瓦を見たのは今回これっぽっちw

 でもまた来ますよ。

 だって九州にはまだまだたくさん煉瓦構造物ありますから(*´д`*)

 

 最後に、刻印一個も見れないんじゃ煉瓦刻印ハンターの名が廃るのでコチラを↓

DSCF5629.jpg

 この軍人墓地となっている正源氏公園の片隅で見つけた耐火煉瓦。

 これで許してくださいw

 ではではまた今度っす(*´д`*)

 


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